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Natalia「Pôr do sol」

2077.oQo7m9oqt :2017/10/12(木)01:03:13 ID:sHC()



 ナターリアは三日に一度ぐらいのペースで公園の中のあの場所にやって来た。男たちは三日に二日はあの場所へ来ていた。つまり男たちと過ごす時間の方が多かったが、少年の心に強く残るのは彼女との思い出だった。

 サッカーに限らず、あの小さな空間に限らず、二人はいろんなところに行っていろんな遊びをした。

 芝の上でかけっこをした。拾ったダンボールをソリに使ってなだらかな坂道を滑った。木によじ登って遠い景色を眺めた。路地販売のジューススタンドでお小遣いをはたいて買った新鮮なトロピカルジュースを、ベンチに並んで座って飲んだ。

 言葉が通じないということは二人の間に障害を作らなかった。ひょっとしたらあったのかもしれない壁は、おそらくナターリアが一方的に乗り越えた。

 日本語と現地語の両方を解するあの日系三世の男がいなければ意思の疎通は図れない。それでも少年がナターリアと同じ時間を過ごせたのは、彼女の人柄によるところが大きい。

 いつだってナターリアは笑っていた。かけっこで少年に負けたときは彼を褒め称えて、ソリからずり落ちて転げた少年を見たときは愉快そうに、木の枝に頭をぶつけたときは照れたように、おいしいジュースを飲んだときはとびきりに。

 ずっと横におひさまみたいに笑っているナターリアがいたから、どんなことも楽しく思えた。つられて笑ったし、それだけで楽しかった。

 一緒にいたいと心から思った。
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